甘利大臣辞任=NHK、50万円の授受について正しく伝えず

NHK7時のニュースで、甘利大臣が辞任を表明したと報じていました。その際、2回の50万円の授受については、甘利大臣の記者会見の生の声を出さず、甘利大臣が2回の50万円の受け取りを認めたことと正しく政治資金報告書に記載されていると(受け取れるように)報じていました。

何となく違和感を感じ、記者会見の生の動画はないかと Youtube を見てみましたらありました。


金銭授受疑惑 甘利明経済再生担当相が会見

これを見ますと、甘利大臣は、秘書に政治資金として処理するようにと指示をしたと言っているだけです。その上、指示をしたと思うと言っているだけです。

これがなぜあのニュースの報道になるのでしょう?

甘利大臣は2回の金銭授受について次のように言っています。

ひとつ目は6分くらいのところです。

大臣室で菓子折りの入った紙袋を頂いたと思います。社長らが退室された後に、秘書から紙袋の中に熨斗袋が入っていたとの報告がありました。それで私から秘書に政治資金としてきちんと処理をするようにと指示をしたと思います。

ふたつ目は7分くらいのところです。

そして帰り際に総務担当者が菓子折りが入った紙袋と封筒を差し出しました。(略)政治活動への応援の趣旨だと思い、これを受け取り、A秘書がその総務担当者を送って部屋に戻ってきた際に、菓子折りと白い封筒をA秘書に渡し、適正に処理しておくようにと指示しました。

まあ、本当に政治資金として報告されているかどうかは、当然調べられてあらためて報道されることだとは思いますが、NHKの報道の仕方は、「政治資金として報告されている」と、あたかも確認済みのようにされていました。

それにしても、甘利大臣は「政治家の矜持」とか言っていましたが、本当にその矜持があるのであれば、菓子折りと一緒に入っている現金を受け取りますか?

矜持云々を言うのであれば、まずは返却するでしょうし、仮に返却しないのであれば、このお金は何でしょうか?と尋ねるのが矜持というものでしょう。

結局、未だに政治家の間では、こうしたお金の授受が普通に行われているということなのでしょう。

悪代官は、越後屋から、底に小判の敷き詰められた菓子折りを二度も受け取る