映画を見てその原作を読んでみようと思うことは多々あるのですが、ついつい忘れてしまうことも多く、この『静かな雨』もそのひとつで、図書館で目にし、ああそうだったと借りた本です。映画は原作とまるで違う…映画を見たのは2年ちょっと前です。すでに細かいところは忘れていますが、それでもかなり印象に残った映画ですので、原作を読んで驚きました。https://movi...
昨年2022年の11月、この小説が原作の映画を見て興味を持ち、翻訳ものは好んで読むことはないのですが頑張りました。500ページの厚さ3cmもあるかという本です。映画は原作にかなり忠実驚くくらい映画は原作に忠実に作られていました。日本の脚本家なんて原作のテーマや人物像を自分の思うように勝手に変えてしまうんですが(笑)、映画「ザリガニの鳴くところ」の脚本ルー...
昨年の暮に映画「夜、鳥たちが啼く」を見て、佐藤泰志さんの著作は全て読んだと思っていたのにこのタイトルには記憶がよみがえらず、それでも映画のレビューに「佐藤泰志さんはこんな男女は書きません!」と断言した手前、収録されている『大きなハードルと小さなハードル』を借りて再度読んでみました。佐藤泰志関連記事佐藤泰志さんは映画のような男女を書いていません!何度で...
武曲 (文春文庫)作者: 藤沢周出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2015/03/10メディア: 文庫この商品を含むブログ (2件) を見る 映画「武曲」を見て、その際、原作の読書メーターなど読むにつけ、むちゃくちゃ面白そうな小説だと思い読んでみました。ausnichts.hatenablog.jp正直なところ、読書メーターなどの感想で想像したものとはまったく...
ウェブにはないみたいですので、写真を撮りました。これですね。<青春の記憶 夢みる力> 佐藤泰志の場所(トポス)もう一度読み直してみますかね。佐藤泰志作品集作者: 佐藤泰志出版社/メーカー: クレイン発売日: 2007/10/10メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 38回この商品を含むブログ (23件) を見る 映画は、9月17日公開のようです。...
これは楽しみです!overfence-movie.jp「海炭市叙景」「そこのみにて光輝く」と映画化されているのですが、もうひとつ、佐藤泰志さんを感じられる映画になっていませんでした。でも、山下敦弘監督ならやってくれるでしょう(笑)。本を読んだ時の感想に tokotokotekuteku.comなどと書いています。ただ、多分「オーバー・フェンス」ではなく、「黄金の服」を考えての事だった...
呉美保監督がモントリオールで最優秀監督賞を受賞した「そこのみにて光輝く」がアカデミー賞外国映画賞のノミネート候補になっているとのことです。これを契機に佐藤泰志さんの作品もさらに注目されることを期待します。個人的には、映画は原作とは随分違ったトーンのものになっていると思いますが、まあ原作と映画の関係ってものはそれもありかなと思います。「そこのみにて光輝く/呉美保監督」この映画は、原作に比して...
今頃正月の話もなんですが、正月休み一週間は、佐藤泰志作品集で暮れました。688ページ、二段組みですから級数もかなり小さく、厚さも数センチはあるかと思います。かなりの読みでです。佐藤泰志作品集作者:佐藤泰志発売日: 2007/10/10メディア: 単行本 佐藤泰志さんの著作は、3年ほど前にほとんど読んでいるのですが、映画「そこのみにて光輝く」の話をちらほら目にし始めたこと...
随分ご無沙汰している吉田修一を続けざまに2冊読みました。平成猿蟹合戦図 (朝日文庫)作者:吉田修一発売日: 2014/03/07メディア: 文庫 相当エンタテイメントに走ってます。まあ週刊誌(週刊朝日)連載の単行本化なので仕方なのでしょうが、もう少し突っ込んだ話を書いて欲しいですね。って、それは吉田修一的じゃない?内容は、わざわざここに書くような話でもないです(笑)が...
「大きなハードルと小さなハードル」の中の一編。この重い話を青春ものにできるのは佐藤泰志さんくらいではないか。大きなハードルと小さなハードル (河出文庫)作者:佐藤 泰志発売日: 2011/06/04メディア: 文庫 こうである。28歳の高橋君は、今は文子と暮らしている。高橋君は、最近まで、三年と八ヶ月、美智子という女と暮らしていた。美智子は、高橋君の高校の同級生丸山の...
大きなハードルと小さなハードル (河出文庫)作者:佐藤 泰志発売日: 2011/06/04メディア: 文庫 「海炭市叙景」を読み始めて以来、出版されているものでは最後の作品集になってしまった。全体は7編の短編集だが、表題作を含む前半5編は、私小説のようでもある「秀雄もの」と呼ばれているらしい連作である。「美しい夏」「野栗鼠」「大きなハードルと小さなハードル」「納屋のよ...
なぜ自分が佐藤泰志にはまっているのか。それがとても良く分かる作品集だった。黄金の服 (小学館文庫)作者:佐藤 泰志発売日: 2011/05/10メディア: 文庫 「オーバー・フェンス」「撃つ夏」そして「黄金の服」3編が収められている。「オーバー・フェンス」は、多分函館に戻った時の自分自身が反映された作品で、職業訓練学校に通う男を中心にした物語である。学校の科対抗のソフ...
画像を入れようと検索したら、「移動動物園」「そこのみにて光り輝く」「黄金の服」が文庫化されたうだ。喜ばしい。移動動物園作者:佐藤泰志発売日: 2013/08/30メディア: Kindle版 小学館に「移動動物園」についての説明書きがあったので引用しておこう。『海炭市叙景』で奇跡的な復活を果たした悲運の作家、佐藤泰志のデビュー作が文庫化。山羊、栗鼠、兎、アヒル、モルモ...
佐藤泰志ブームという言葉もちらほら。この「そこのみにて光輝く」も4月に文庫で復刻されるらしいです。そこのみにて光輝く (河出文庫)作者:佐藤 泰志発売日: 2011/04/05メディア: 文庫 本当にすばらしい作品です。こういうものが埋もれていたなんて、と言うより、私が知らなかっただけですが、その時代に正当な評価を受け、そして売れていれば、また佐藤泰志さんの人生も変わっ...
きみの鳥はうたえる (河出文庫)作者:佐藤 泰志発売日: 2011/05/07メディア: 文庫 「海炭市情景」以来、はまっている。「きみの鳥は歌える」に併載されていた「草の響き」。全編、自律神経失調症に苦しむ主人公が、医者に勧められ、走り続ける話だが、その間に出会う暴走族のリーダー「ノッポ」が自死を選ぶ描写などあり、本人の生涯を考え合わせると何ともやるせない。どの作...
きみの鳥はうたえる (河出文庫)作者:佐藤 泰志発売日: 2011/05/07メディア: 文庫 海炭市叙景を読み、佐藤泰志に興味を持った。芥川賞の候補となった5作品のうち、最初の作品「きみの鳥はうたえる」を読んだ。すばらしく良かった。青春、その時にしか味わえない、熱く、切なく、そしてこの上なく危うい濃密な時間が生き生きと描かれている。なぜ、芥川賞をとれなかったんだろう...
海炭市叙景 (小学館文庫)作者:佐藤 泰志発売日: 2010/10/06メディア: 文庫 名古屋では、まもなく、今週末からだったと思うが、公開される予定の「海炭市叙景」を見るに先だって、原作を読んでいる。残り2,3章(正確には、章ではなく節)、今日中には読み終えることになりそうだ。第1章第1節の「まだ若い廃墟」は、かなり印象的だ。炭鉱を解雇された失業中の兄と妹が、正月、...